令和5年度 科学技術分野の文部科学大臣表彰 科学技術賞(技術部門)を広報室 塩田かおりが受賞しました。
[受賞の業績]
泡立ちと肌触りを追求したボディタオルとその製造方法の開発
ボディタオルは、主に織物と編物でつくられているが、泡立てるにはソープの大量使用が必要という課題や、身体をこするものという認識があり、肌触りの改善に課題があった。
本開発では、織物の場合、縦糸の間隔を広くして空間をつくり熱処理を加えることで、横糸のウエーブを大きくして立体的にした。編物の場合、肌に触れる表生地は天然繊維、中生地は化繊の構造とし、筒状の4重編み形状を実現した。
本開発により、織物の場合、生地が立体的となり驚くほど素早くたっぷりと泡立ち、ソープの使用量を抑えられた。横糸の素材も研究し、加工、選定することで、肌触りバリエーション展開が可能なボディタオルとなった。編物の場合、筒状の4重編み構造により、中生地(化繊)で泡が出来るとともに、洗い心地・肌触りは天然素材のボディタオルとなり、泡立ちの悪い天然素材の欠点を克服した。
本成果は、(身体を清潔にするには、ボディタオルの活用が効果的)という、ボディ洗い本来の目的である「お肌をきれいにするアイテム」を明確にし、ユーザーニーズに応えた泡立ちと肌触りのボディタオルを開発することで、お客様の満足度を向上させて、市場の拡大・活性化に寄与している。
主要特許:特許第4385029号「ボディタオル及びボディタオルの製造方法」
主要特許:特許第5956236号「ボディタオル」
[表彰を受けてのコメント]
“大好きなキクロンのボディタオルを、多くの方に知っていただくきっかけになれば嬉しいです”
長年ものづくりに携わり、自分自身も使って大満足の良いお品と実感している、キクロンボディタオルの技術が認めていただけたことは、本当に光栄に思います。
ボディタオルの開発には、キクロンに関わる多くの方々とのご縁があります。高度な技術を持った職人・製造の方、その良さを広げてくださっている営業の方、販売しているお店の方、良さを実感しリピートご愛用くださっている方、すべてのみなさまとの協働があってこそいただけた、キクロンボディタオルへの賞です。ほんとうにありがとうございます。
キクロン株式会社は、「洗う」をテーマにした家庭用品メーカー。世界で初めて貼り合わせのキッチンスポンジ「キクロンA」を開発しました。私は以前開発部に所属しており、ボディタオル開発の担当でもありましたが、現在はものづくりではなく、その良さを知っていただく為広報として活動しています。長年開発で大切にしてきたテーマ、「一度使ったらまた使いたくなる家庭用品」で生まれたキクロン商品をみなさまにお使いいただけるように、商品のストーリーや良さをお伝えしています。
キクロンのボディタオルは、個々の好みやお肌の状態、生活ニーズに合わせて数多く取り揃えています。そこにはたくさんのストーリーがあります。ボディタオルはこするものではなく、身体をきれいにするためのものです。科学技術賞のタイトルである泡立ちと肌触りの追求は、ボディタオルアワスター、てよりもやさしいボディタオル、ボディタオル泡綿など、多くのキクロンボディタオルの開発、特許技術に採用されているのです。この技術が、ボディタオルの素晴らしい使い心地を知っていただくきっかけになればうれしいです。キクロンのボディタオルは、ほんとうにすごいのです。
これからもキクロンは、生活の中の「洗う」をもっと便利に、楽しくしていただけるよう、より多くの方に、洗うことの大切さを知ってご使用いただけるように努めてまいります。
(塩田 かおり)